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塩分を摂りすぎたとき、どうすればいい? 過剰な摂取で起きる体の変化、おすすめの飲み物を紹介

塩分を摂りすぎたとき、どうすればいい? 過剰な摂取で起きる体の変化、おすすめの飲み物を紹介

スーパーやコンビニなどで、ごく当たり前に見かけるようになった「減塩」の2文字。塩分を摂りすぎると、私たちの体にはどんな変化が起こるのでしょうか? そもそも塩分の過剰摂取とはなにか、体にどんな影響がありどう対処すればいいのか、詳しく見ていきましょう。

 

  1. 塩分を摂りすぎることによる影響とは?
  2. 塩分の摂りすぎを判断する基準
  3. 塩分の摂りすぎを防ぐ3つのポイント
  4. 塩分を摂りすぎたときの対処法とは?
  5. 塩分を摂りすぎたときにおすすめの飲み物
  6. まとめ

 

塩分を摂りすぎることによる影響とは?

まずは、塩分の摂りすぎとはどんな状態なのか、それが原因で体内でどんなことが起きるのか、解説していきます。

塩分の摂りすぎとは「ナトリウムの過剰摂取」

塩分を摂りすぎると、私たちの体に欠かせないミネラルの1つ、ナトリウムが過剰な状態になります。日本食は塩分濃度が高くなりがちで、世界的に見ても日本人は塩分の摂取量が多い方だといわれています。

塩分の摂りすぎが引き起こす症状・病気

塩分の摂りすぎは、一時的には口の渇きやむくみ、長期的には高血圧・胃がん・食道がんのリスクを高める原因になるといわれています。健康な状態でナトリウムの欠乏が起きることはごく稀であるため、摂取量を減らす意識がとても重要になってくるのです。

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塩分の摂りすぎを判断する基準

厚生労働省の調査によると、1歳以上の日本人の1日あたりの食塩摂取量は、2018年時点で9.7g、WHOが定めたガイドラインの1日あたり5g未満という数値を大きく超過しています。ガイドラインと摂取量の現状を照らし合わせ、厚生労働省は「(5g/日 + 現在の摂取量) ÷ 2」という摂取目標量を定めています。

 

塩分の摂りすぎを防ぐ3つのポイント

では、どうすれば塩分の摂りすぎを防ぐことができるのでしょうか? 摂りすぎないためのポイントを3つ紹介します。

食塩相当量のチェック

成分表示をチェックしながらお買い物をしている方にはお馴染みの、「食塩相当量」という数値。その食品に含まれる食塩の量とほぼイコールなので、チェックすることで摂りすぎを防ぐことができるでしょう。最近は、メニューに表示がある飲食店もあるようなので、外食時にもチェックできますね。

見えない塩分の摂りすぎに要注意

あまりしょっぱいと感じなくても、食塩が多く含まれている食品、実は結構あるんです。下記は一例ですが、気になる方は「食品成分データベース(文部科学省)」も活用してみるといいかもしれません。

 

食品 食塩相当量(g)
コーンフレーク 2.1
ナチュラルチーズ(エダム、カマンベール、ゴーダ、チェダー) 2.0
フランスパン 1.6
マカロニ・スパゲッティ ゆで 1.2
食パン 1.2

可食部100g当たりの食塩相当量

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 - 文部科学省

食生活や体の状態をチェック

いつもよりも口が渇く、むくんでいるように見える。そんなときは、塩分を摂りすぎている可能性があります。直近の食事内容を振り返り、思い当たるメニューを食べる頻度を調整してみるといいでしょう。心配な方は、家庭用の血圧計を購入し日常的にチェックをすることで、塩分の摂りすぎを防ぐことができそうですね。

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塩分を摂りすぎたときの対処法とは?

いくら気をつけていても、自分でメニューを選べない会食など、意図せず塩分を摂りすぎてしまうことはありますよね。そんなときに役に立つ、塩分を摂りすぎたときの対処法をご紹介します。

カリウムを摂取する

ミネラルの1つ、カリウムには、ナトリウムの排泄を促す働きがあるといわれています。里芋、長芋、ブロッコリー、ほうれん草、アボカド、バナナ、メロンなど、カリウムが多く含まれる食品を食べることで、摂りすぎた塩分を体の外に出すことができるでしょう。

水分補給をする

先述の通り、塩分を摂りすぎると口が渇いてきますが、これはナトリウムを排泄するため、体が水分を求めているサインです。一気にたくさん飲むのが大変な場合は、こまめに飲めば少しずつでも効果的です。

カルシウムを摂取する

塩分を摂りすぎると体がナトリウムを排泄しようとしますが、一緒にカルシウムも排泄してしまうことがわかっています。カリウム摂取・水分補給でナトリウム排泄を促すのとあわせて、失われたカルシウムを補うために、牛乳やヨーグルト、小魚など、カルシウムを多く含む食品も摂るようにするといいでしょう。

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塩分を摂りすぎたときにおすすめの飲み物

「あ、塩分摂りすぎた」と思ったとき、調理の一手間を考えると、飲み物で対処する方が手軽でしょう。そんなときにおすすめの飲み物を、紹介していきます。

野菜ジュース・果物ジュース

野菜や果物はカリウムが豊富なものが多く、塩分を摂りすぎたときにおすすめです。余計な糖分を摂りたくない方は、100%のもの、糖質の多い野菜・果物があまり使われていないものを選ぶといいですね。

豆乳

大豆にもカリウムが豊富なので、ナトリウム排泄には豆乳もおすすめです。飲みやすさを重視するなら調整豆乳がおすすめですが、味を整えるために砂糖や食塩が入っていますので、成分をよく確認して選びたいですね。

牛乳・飲むヨーグルト

カリウムとともに排泄されてしまうカルシウムの補給に、牛乳や飲むヨーグルトもあわせて飲むことをおすすめします。脂質が多いものもあるため、その点はチェックをお忘れなく。

【C】

 

 

 

 

まとめ

見慣れてしまった「減塩」ですが、詳しく見ていくことで、改めてその意義をおわかりいただけたと思います。普通の食事をしているつもりでも、塩分が多くなりがちな日本食。親しんできた大切な味だからこそ、塩加減などに気をつけながら、これからも楽しく食べ続けていきたいですね。

 

 

<執筆に利用した学術論文、総説・解説、書物等の一覧>

【A】カリウム – 健康づくりサポートネット - 厚生労働省

【B】日本人の食事摂取基準(2025年版) - 厚生労働省

【C】日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 - 文部科学省

【D】伊東 藘一、須山 靖男:食塩摂取とカルシウムと排泄  日本栄養 ・食糧学会誌 第52巻 第5号(1999)

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