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発酵性食物繊維の摂取方法-効果的な食べ物と摂取のポイント徹底解説

発酵性食物繊維の摂取方法-効果的な食べ物と摂取のポイント徹底解説

私達の腸にいる善玉菌が健康と深いかかわりがあることはよく知られています。そして、その善玉菌のエサとなるのが「発酵性食物繊維」です。
発酵性食物繊維を日々の食事にとり入れるには、どのような方法が効率的なのでしょうか。
ここでは、発酵性食物繊維が多く含まれる食材、そしておすすめの摂取方法などをご紹介します。

 

  1. 発酵性食物繊維とは?
  2. 発酵性食物繊維が健康に大切な理由
  3. 発酵性食物繊維が多く含まれる食材
  4. 発酵性食物繊維の摂り方のポイント
  5. 1日の理想的な摂取量と実践方法
  6. まとめ

発酵性食物繊維とは?

発酵性食物繊維は腸に棲む善玉菌のエサとなる特別な食物繊維です。
発酵性食物繊維をエサとして食べた善玉菌はエネルギーを得て、私たちの健康のために有用な働きをしてくれることが日々明らかになっています。
発酵性食物繊維は、近年の腸活ブームでも積極的に摂りたい栄養素として注目されているのです。

発酵性食物繊維が健康に大切な理由

腸内には多種多様な細菌が暮らしていて、彼らが適切なバランスを保っていることが健康であるために大切だということが、近年の研究で明らかになっています。
しかし、多くの日本人は食物繊維の摂取量が少ないため、健康に大切な善玉菌にエサとなる食物繊維を十分に届けることができていないといわれています。
では、その悩みを解消するためにはどんな栄養素に注目するとよいのでしょうか。それは発酵性食物繊維です。
善玉菌は発酵性食物繊維をエサとして活動します。その過程で善玉菌は「短鎖脂肪酸」という成分を生み出します。短鎖脂肪酸は私たちの健康を保つためにさまざまな役割を担っているといわれます。発酵性食物繊維をきちんと摂ることは、腸に棲む善玉菌にエサを届け、それによって健康を保つことにつながるというわけです。
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発酵性食物繊維の種類

 

 

 

発酵性食物繊維が多く含まれる食材

発酵性食物繊維の代表成分としては、

  • 穀類(オーツ麦、玄米、大麦、全粒小麦)に多く含まれる「β-グルカン」「アラビノキシラン」
  • 果物類(キウイ、みかん、プルーン)に含まれる「ペクチン」
  • 豆類(大豆、あずき、ひよこ豆)に含まれる「難消化性オリゴ糖」
  • 根菜類(ごぼう)に含まれる「イヌリン」
  • 海草類に含まれる「アルギン酸」
  • 豆類、いも類(あずき、インゲン豆、サトイモ、サツマイモ)に含まれる「レジスタントスターチ」

などが挙げられます。

これらの食材をとることで、善玉菌のエサになる発酵性食物繊維を腸まで届けることができます。

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発酵性食物繊維が多く含まれる食材

発酵性食物繊維が多く含まれる食材

発酵性食物繊維の摂り方のポイント

発酵性食物繊維は、種類によって大腸への到達の仕方や発酵の仕方が変わるといわれています。
その特徴を押さえて、できるだけ効果的な方法をとることにしましょう。

ポイント1 いろいろな種類の発酵性食物繊維を摂る

発酵性食物繊維は、種類や繊維の大きさによって腸内で発酵する場所、食べてから発酵するまでの時間が異なります。
イヌリン、難消化性オリゴ糖などは繊維長が短く発酵速度が速いので、腸の入り口付近で発酵します。
β-グルカン、ペクチンなどは繊維長が長いので、腸の中央付近以降で発酵します。
アラビノキシラン、レジスタントスターチなどは不溶性の形態で存在するので、発酵時間が非常に遅く、主に腸最奥の出口付近で発酵します。
大腸は1.5mもあり、腸の入口から出口に向かうにつれて酸素が少なくなっていきます。
つまり、腸の部位によって棲んでいる善玉菌たちは異なり、エサの好みも異なるのです。
そのため、いろいろな発酵性食物繊維を大腸に届けることが、善玉菌を元気にするために大切だといわれています。
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ポイント2 毎日の主食から発酵性食物繊維を摂る

発酵性食物繊維は善玉菌のエサになりますが、毎日摂取していなければ発酵性食物繊維はたちまち不足します。健康のためには、発酵性食物繊維を日々摂ることが必要です。
おすすめは、主食を発酵性食物繊維が含まれるものに替えること。なぜなら、穀類は発酵性食物繊維を多く含んでおり、しかも主食なので1食あたりの摂取量が確保しやすいからです。
白米をもち麦や玄米に替えたり、パンやパスタを全粒粉のものにするなど工夫しましょう。
また、海草や豆類を多く含む和食中心の食事にするのも効果的です。
そうした発酵性食物繊維を多く含む食事を朝に摂ると、一日を通じて善玉菌のエサとなる発酵性食物繊維を腸に届けることができます。

ポイント3 発酵食品と一緒に摂る

発酵食品として有名なヨーグルトや納豆などは、発酵性食物繊維とは働きが異なります。
発酵食品は、含まれている善玉菌を腸に届けるもの(プロバイオティクス)。
発酵性食物繊維は、もともとヒトの腸内にいる善玉菌のエサになるもの(プレバイオティクス)です。
どちらも健康のためには大切な栄養素ですが、併せて摂り入れることで、さらにうれしい効果があると知られています。

発酵性食物繊維の摂り方のポイント

1日の理想的な摂取量と実践方法

発酵性食物繊維に関して1日あたりの摂取目標量は発表されていませんが、食物繊維に関していえば、日本人の摂取量は足りていないのが現状です。
厚生労働省によると、1955(昭和30)年の日本人は1日あたり20g以上の食物繊維を摂っていましたが、令和6年「国民健康・栄養調査」ではと20~64歳の女性が17.1g、男性が19.2gです。1日あたりの摂取目標量が成人女性18g以上、成人男性20g以上ですので足りていません。健康のためには、今よりも食物繊維を1日3~4gは多く摂りたいところです。
発酵性食物繊維を多く含むのは、先ほど解説したもち麦や玄米、全粒小麦パンなどがあるので、主食としてはこれらを食べるように心がけましょう。特に朝食時に摂ると効果的といわれています。
そのほかの主食としては、そば、中華麺、うどん、オートミールも発酵性食物繊維が豊富です。
主菜や副菜にうってつけなのがいも類です。特にさつまいも、ながいも、じゃがいもは発酵性食物繊維を多く含んでいます。また、大豆や大豆の発酵食品である納豆、そして海藻類もおすすめです。海藻のなかでも真こんぶはかなり発酵性食物繊維が豊富ですから、みそ汁やスープの具に用いるようにしたいものです。
根菜類ではごぼう、果物ではバナナ、アボカド、りんごが発酵性食物繊維の多い食材です。デザートはもちろんのこと、甘いものが食べたいときにお菓子ではなくバナナなどの果物を摂るようにするとカロリー減にもつながります。
【E】

発酵性食物繊維を活かした効果的な腸活のポイント

いま話題の「腸活」は、健康のために大切な腸に必要な栄養素を届ける活動です。発酵性食物繊維を意識して摂ることは、この腸活にもつながります。
先ほど挙げた発酵性食物繊維を多く含む食品をできるだけ摂るようにすると同時に、栄養バランスのとれた食事を1日3回とることも大事です。特に食事を抜く「欠食」は絶対に避けましょう。1日2回の食事では、健康でいるために必要な栄養素を十分に摂ることができません。
また、夜遅くにごはんを食べると脂肪が蓄積しやすいので、夜ごはんが遅くなりそうなら主食を夕方にとり、主菜や副菜は自宅に戻ってから軽めにとるようにする「分食」がおすすめです。夜遅い時間にドカ食いをすると、翌朝の食欲がわかないなど悪い影響が出ることが多いのです。
食事を含めた生活スタイル全般の見直しも必要です。睡眠時間を確保することはもちろんのこと、身体活動を増やすことが推奨されています。通勤時はできるだけ歩くようにする、家の掃除を頻繁に行なうようにすると、自然と活動量が多くなります。
発酵性食物繊維を摂りながら生活習慣も見直すことで、より活力に満ちた日々を過ごすことができるようになります。
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お腹の調子が悪くなる場合の対処法

ほとんど心配することはありませんが、食物繊維を過剰に摂った場合、お腹の調子を崩すケースがごくまれにあります。そういうときは、食物繊維の摂取量を一気に増やすのではなく徐々に増やすようにしましょう。
仮に下痢のような症状になると、体に必要なミネラルなど他の栄養素を排出することになるので注意が必要です。
今すぐ腸活に取り組んだとしても、効果が表れるのは早くて数週間後といわれています。焦らずじっくり取り組むようにしましょう!
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まとめ

私たちの健康と深いつながりがある腸内の善玉菌。発酵性食物繊維は善玉菌のエサになり、善玉菌の活動を支えるエネルギーとなる、とても有意義な成分です。
発酵性食物繊維を多く含む食材を、できるだけ効果的な方法でとり入れていきたいですね。
まずは毎日の主食を、発酵性食物繊維を多く含む食材に切り替えることからはじめてみませんか?


監修者青江 誠一郎

    昭和33年10月 東京生まれ
    現職:大妻女子大学家政学部食物学科 教授 農学博士
    研究:穀物中の食物繊維の機能性研究がテーマ。
    経歴:1984年 千葉大学大学院園芸学研究科修士課程修了、1984年 雪印乳業(株)入社、2003年 大妻女子大学家政学部助教授、2007年 大妻女子大学家政学部教授、現在に至る。
    学会:日本食物繊学会理事長,日本栄養・食糧学会評議員,日本栄養改善学会評議員
    受賞:2007年 日本栄養改善学会・学会賞受賞、2010年 日本食物繊維学会・学会賞受賞、2022年 日本栄養・食糧学会・学会賞受賞
    著書:食物繊維(第一出版)、毒出しごはん(河出書房)

    <執筆に利用した学術論文、総説・解説、書物等の一覧>

    【A】Hidenori Shimizu et al. Regulation of host energy metabolism by gut microbiota-derived short-chain fatty acids, Glycative Stress Research 2019; 6 (3): 181-191

    【B】内藤裕二監修『最高の食べ方が分かる! 老けない腸の強化書 専門医が教える45の金言』(新星出版社 2023)

    【C】Jane Higdon et al., Fiber, Linus Pauling Institute Oregon State University 2004

    【D】Seiichiro Aoe et al., Effects of BARLEYmax and high-β-glucan barley line on short-chain fatty acids production and microbiota from the cecum to the distal colon in rats, plos one, 2019

    【E】食物繊維の必要性と健康 -健康づくりサポートネット- 厚生労働省 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-05-001

    【F】函館五稜郭病院「【医療コラム】腸活のススメ~発酵性食物繊維に注目~」https://www.gobyou.com/medical-column/20251130_001.html

    【G】福岡天神内視鏡クリニック「内視鏡医師の知識シリーズ:食物繊維」https://www.fukuoka-tenjin-naishikyo.com/knowledge/post-20662/

    成人男性のカロリー計算-1日の摂取カロリーとダイエット中の正解を解説 腸活におすすめの食べ物は?おすすめの食材の効果的な摂り方・レシピを紹介