成人男性に推奨されている摂取カロリーはどれくらい? カロリー消費の仕組みや計算方法を紹介

適切な体重コントロール、取り組もうにも仕組みや基準がわからないとなかなか難しいですよね。
カロリー消費のメカニズムにも触れながら、摂取量の目安やその計算方法など、効果的かつ健康的な体重コントロールのヒントを紹介します。
- 成人男性の1日の基本的な消費カロリーはどれくらい?
- 推奨されている、成人男性の1日の摂取カロリーはどれくらい?
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自分に合った1日に必要なカロリーの計算方法
- Step1|目標体重を設定する
- Step2|目標とする基礎代謝量を計算する
- Step3|目標となる消費カロリー = 摂取カロリーを計算する
- 発酵性食物繊維で、より効果的な体重コントールを!
- まとめ
成人男性の1日の基本的な消費カロリーはどれくらい?
「身体活動レベル」*1と「基礎代謝量」。1日の消費カロリーとは、この2つをかけ合わせた数値のことです。1)2)それぞれについて理解しながら、カロリー消費の仕組みを紐といていきましょう。
*1:18~74歳と75歳以上とで定義が異なるため、本記事では18~74歳を対象としています。
身体活動レベルと消費カロリー
身体活動レベルとは、日常生活における身体活動の強度を数値化したもので、仕事の内容や運動習慣などの違いで3つのレベルに分類されます。2)
平均的なレベルⅡに分類されるのは、「座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合」の人で、1.75という数値です。2)
それよりも低いレベルⅠが1.50、最も高いレベルⅢが2.00です。2)*2
冒頭でお伝えしたように、1日の消費カロリーは、「身体活動レベル」と「基礎代謝量」のかけ合わせです。1)2)日頃の運動習慣はもちろん、「スポーツ」とは呼ばない程度の身体活動も、消費カロリーに影響があるということなのです。
*2:65〜74歳は、レベルⅠ:1.45、レベルⅡ:1.70、レベルⅢ:1.95。
筋肉量と消費カロリー
基礎代謝量とは、簡単に言うと安静時に消費するエネルギー量のこと。1)
肝臓や脳、心臓など、さまざまな臓器でエネルギーは消費されますが、最も消費が多いのは筋肉で、全体の約20%を占めていることがわかっています。1)
そして、「身体活動レベル」が平均値の1.75の場合、基礎代謝量は1日の消費カロリーの約60%にも上ります。*31)
トレーニングなどで筋肉量を増やすことは、消費カロリーの大幅アップにもつながるのです。
*3:身体活動レベルの平均値が1.70である65〜74歳の場合も同様。

安静時における臓器別エネルギー消費量
引用:田中 茂穂:総論 エネルギー消費量とその測定方法 静脈経腸栄養 Vol.24 No.5:5(1013)-11(1019), 2009
肥満度と消費カロリー
基礎代謝量は、体重とほぼ比例関係にあると考えられています。そのため、肥満度の指標として用いられ、
「体重(kg)」÷「身長(m)の2乗」
で算出することができるBMIが高い、つまり肥満度が高い人ほど、基礎代謝量が大きいということが言えるでしょう。4)
ただし、計算式からもわかるように、BMIは肥満かどうかの判定に用いられる指標でありながら、脂肪と筋肉のバランスまで考慮されたものではありません。BMIが同じ場合、筋肉量が多い方が消費カロリーが大きいことを覚えておくとよいでしょう。
推奨されている、成人男性の1日の摂取カロリーはどれくらい?
ここまで「身体活動レベル」「筋肉量」「肥満度」という3つの観点から消費カロリーについて紹介してきましたが、厚生労働省は摂取カロリーの目安として、下表のような年齢別の推定エネルギー必要量を発表しています。

1日あたりの推定エネルギー必要量(kcal)
参考:日本人の食事摂取基準(2020年版) - 厚生労働省
消費カロリーと摂取カロリーが同じ状態であれば体重は増減しない、というのが基本的な考え方ではありますが、あくまで平均的な値です。2)
実践的な体重管理に取り組むには、一人ひとりの実態に合わせた計画が必要になるでしょう。
自分に合った1日に必要なカロリーの計算方法
ここで紹介するのは、目標体重に見合った必要カロリーの計算方法です。
あくまで平均値をベースにした計算方法であり、個人差もありますので、定期的な体重チェックを行いながら適正な摂取カロリーを見つけていきましょう。

Step1|目標体重を設定する
まずは目標とする体重を設定します。現状キープなら今の体重を、「ここまで減らしたい」という思いがあるならその体重を設定してください。
その際、厚生労働省が発表している目標BMI、「18〜49歳:18.5〜24.9」、「50〜64歳:20.0〜24.9」、「65〜74歳:21.5〜24.9」に収まる体重を設定することをおすすめします。2)
(BMI = 「体重(kg)」÷「身長(m)の2乗」です)
Step2|目標とする基礎代謝量を計算する
記事の中でも何度も登場した「基礎代謝量」ですが、下表の「基礎代謝基準値」に体重をかけ合わせて算出することができます。2)
下表を見ながら、ご自身の年齢の基礎代謝基準値に、Step1で設定した目標体重をかけ合わせれば、目標体重における基礎代謝量の目安がわかります。
「基礎代謝基準値」×「目標体重」= 「目標とする基礎代謝量」

男性の1日あたりの基礎代謝基準値(kcal/kg)
参考:日本人の食事摂取基準(2020年版) - 厚生労働省
Step3|目標となる消費カロリー = 摂取カロリーを計算する
Step2で算出した「目標とする基礎代謝量」に「身体活動レベル」の平均値1.75をかけ合わせ*4、目標体重における消費カロリー = 摂取カロリーを算出します。
「目標とする基礎代謝量」× 1.75*4 =「目標体重における摂取カロリー」
*4:65〜74歳の方は1.70をかけ合わせてください。

食事での摂取カロリー、計算方法は?
2020年に栄養成分表示が義務化され、店舗で販売される「容器包装に入れられた一般用加工食品及び添加物」にはカロリーなどが表示されるようになりました。5)
テイクアウト含め飲食店メニューは義務化の対象ではありませんが、記載されているものもかなり多く見受けられます。
購入前や注文前にチェックして、スマートフォンなどにメモしておけば、カロリー計算も手軽にできるでしょう。
「表示がないものも、きっちり計算したい!」という方は、食品成分データベース(文科省)も活用してみてください。6)
運動・ダイエット時に注意が必要なことは?
運動を習慣化すると、運動量や筋肉量の増加で「身体活動レベル」や「基礎代謝量」が上がる、つまり必要なカロリー量も変化していきます。こまめに体重をチェックしながら、摂取カロリーを調整することも、あわせて習慣化することをおすすめします。
ダイエットに取り組むときには、厚生労働省が発表している目標BMI2)を目安にするとよいでしょう。目標BMIを大きく下回る過度なダイエットを避けるためにも、こまめな体重チェックと摂取カロリー調整の習慣化が効果的です。
発酵性食物繊維で、より効果的な体重コントールを!
「せっかく体重コントロールするなら、カロリーだけじゃなく、栄養成分にも気をつけた食事がしたい!」。
そんな方におすすめしたいのが、近年の腸活ブームでも注目されている「発酵性食物繊維」。
有用な働きをしてくれる腸内細菌「善玉菌」のエサ、つまり腸内環境を健全に保つためのエネルギーになることができる食物繊維なのです。
発酵性食物繊維についてもっと知りたい方は、以下記事も要チェックです。
まとめ
体重コントロールのヒント、見つかったでしょうか?
理想体重に近づくための両輪となる運動と食生活、無理なく健康に続けられそうな、そのベストバランスを探ってみてくださいね。
<執筆に利用した学術論文、総説・解説、書籍等の一覧>
1) 田中 茂穂:総論 エネルギー消費量とその測定方法 静脈経腸栄養 Vol.24 No.5:5(1013)-11(1019), 2009
2) 日本人の食事摂取基準(2020年版) - 厚生労働省
3) 橋詰 直樹 他:体組成分析で算出したエネルギー消費量の有用性 外科と代謝・栄養53巻4号:163-168, 2019
4) BMI - e-ヘルスネット – 厚生労働省
5) 栄養成分表示について - 消費者庁
6) 食品成分データベース - 文部科学省