ごぼうは食物繊維の宝庫? その働きや、おいしく摂れるおすすめレシピをご紹介!

煮物にきんぴら、サラダ、チップス。見た目も食感も繊維質なごぼう、やはり食物繊維が豊富です。
ごぼうに含まれる食物繊維の量や働き、おいしく摂取するためのレシピなどをご紹介します。
ごぼうの食物繊維量は?
ごぼう100gあたりに含まれる食物繊維の量は5.7gで、にんじん2.8g、れんこん2.0g、かぶ1.5g、だいこん1.4gと、他の根菜類と比べて多く含まれていることがわかります。1)
また、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維、それぞれの量を見てみると、にんじん0.7g/2.1g、れんこん0.2g/1.8g、かぶ0.3g/1.2g、だいこん0.5g/0.9gと、いずれも水溶性食物繊維があまり含まれていないのに対し、ごぼうは2.3g/3.4gといずれもバランスよく含まれているという特徴があります。1)
※ 記載の食物繊維量は、すべて生・皮つきの状態の100gあたりの含有量。
「食物繊維がお腹にいいのはなんとなくわかるけど、具体的にどんな働きがあるの?」と思った方は、こちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。

ごぼうに含まれる発酵性食物繊維
善玉菌のエサとなり、その働きを活性化させる食物繊維を「発酵性食物繊維」と呼ぶことをご存じでしょうか? ごぼうに含まれる水溶性食物繊維のイヌリンは、「発酵性食物繊維」に分類されることもあります。2)
水溶性食物繊維には、血糖値の急な上昇を抑制する「糖尿防予防効果」、コレステロールの産生を減少させる「脂質異常症の抑制効果」、水分を吸収して腸内にとどまり空腹感を抑えるなどの働きがあることが知られていますが、3) さらにイヌリンには、善玉菌を活性化させる働きが期待できるということなのです。

「発酵性食物繊維ってなに?」と気になった方、腸活をはじめてみようと考えている方には、こちらの記事もおすすめです。
ごぼうを使ったおすすめレシピ
ごぼうを使ったおいしいメニュー、しゃっきりさっぱりな副菜と、みんなでワイワイ食べたい主菜、1品ずつご紹介します。
根菜のバランスマリネ

□材料(2人分)
ごぼう:小1/2本
にんじん:1/4本
もやし:1/2袋
ひじき(干し):大さじ1/2
ツナ缶:小1/2缶
さやいんげん:適量
<マリネ液>
米酢:大さじ1
サラダ油:大さじ1/2
砂糖:小さじ1/2
塩:少々
しょうゆ:小さじ2
おろししょうが:小さじ1/2
□つくり方
1. ごぼう、にんじんは太めのせん切りにする。ひじきは水でもどす。さやいんげんはサッとゆでて斜めに切る。
2. ごぼう、にんじん、もやしを煮えにくい順にゆでる。1のさやいんげん、ひじき、2、油をきったツナを混ぜ合わせ、<マリネ液> に10分以上漬ける。
豚のごぼうしゃぶしゃぶ鍋

□材料(4人分)
豚ロース肉薄切り:400g
ごぼう:1/2本
白菜:大2枚(300g)
長ねぎ:1本
水菜:1/2袋(75g)
にんじん:10g
えのきだけ:1/2パック(50g)
豆腐:1/2丁(150g)
油揚げ:1枚
白だし:1/4カップ
水:3カップ
<つけだれA>
味付けぽん酢:1/2カップ
長いも:3cm長さ(すりおろす)
練りごま(白):大さじ2
小ねぎ(小口切り):適量
<つけだれB>
味付けぽん酢:1/2カップ
天かす:大さじ4
一味とうがらし:適量
□つくり方
1. 豚肉は半分の長さに切る。白菜は5cm角に、水菜は5cm長さに切る。えのきだけは根元を落とす。にんじんは花型に抜く。豆腐は1cm厚さに切り、油揚げは短冊切りにする。
2. ごぼうは長めのささがき、長ねぎは斜め薄切りにする。
3. 白だしを鍋に注ぎ、2を入れて煮る。
4. 鍋に1を入れ、ごぼう、長ねぎを豚肉で巻き、お好みのつけだれでいただく。
□おすすめのつけだれ
・味付けぽん酢、長いも、練りごま、小ねぎを合わせる。(長いものとろみとねりごまの風味で、ごぼうが美味しく食べられます)
・味付けぽん酢、天かす、一味とうがらしを合わせる。(〆はそばでもよく合います。天かすは、食感を楽しむため食べる直前に入れてください)
まとめ
量が多いだけでなく、発酵性食物繊維として働くものも含んでいるごぼうは、食物繊維分野のトップランナー的存在と言ってもいいかもしれません。腸活を組み合わせたダイエットに取り組んでいる方、腸内環境を健康に保ちたい方、活用しない手はありませんよ?
<執筆に利用した学術論文、総説・解説、書籍等の一覧>
1) 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
2) 浅桐 公男:用語解説 Inulin:イヌリン 外科と代謝・栄養54巻3号 2020年8月
3) 高橋 陽子:繊維質と食物繊維 日本食品科学工学会誌58 巻 4 号 p. 186(2011)